活用事例

Interview_FUJITSU–11

(左から富士通株式会社 豊田様、MODE, Inc. 武田、富士通株式会社 園田様)

logo_FUJITSU

富士通株式会社 研究本部
園田 俊浩 様
豊田 雄志 様

富士通の行動分析技術「Actlyzer」を広めるために。
MODEとの共創がもたらす変化とは

富士通株式会社は日本トップクラスのシェアを誇る総合ICT企業です。日本国内だけでなく、世界のICT市場を支え、牽引する存在としてグローバルに事業を展開しています。

同社は持続可能な未来を実現し社会をより良くすることをビジョンとして掲げ、技術開発を推進しています。行動分析技術「Actlyzer(アクトライザー)」は映像から人の様々な行動を認識するAI技術です。

今回は富士通株式会社 研究本部の園田様、豊田様とMODE, Inc. エンジニアの武田にActlyzerの技術やMODEとの共創までの道のりや今後の展望を話していただきました。

Actlyzerが本当にすごいのはコンテキスト

Interview_FUJITSU-6

(Actlyzer画面/購買行動分析アプリ)

MODE 武田: Actlyzerはもちろん行動分析がすごいんですよね。世の中には単に人がいるとか、何人いるというのが分かるプロダクトはいっぱい溢れているんですよね。でも、その対象者が何をやっているかが分かるプロダクトって多分世の中に無くて、それを研究して商品化していることがまずすごいところだと思っています。

僕らMODEはIoTでいろんなセンサーデータを集めています。そこで課題になってくるのがコンテキストです。データを集めること自体は簡単で、例えば温度が30℃というデータを集めることはできる。でもそこにコンテキストがないと、温度30℃にどんな意味があるのかって分からないんですよね。室内での温度30℃は少し暑い、でも冷蔵庫の温度30℃って故障なんですよね。MODEとしては取得したデータを役立ててもらうために、いかにコンテキストを足すかが課題になっています。Actlyzerは単にAIとか画像分析だけじゃなく、コンテキストの分析がすごい価値だと感じています。

園田様:ルールベースの技術は他にはないActlyzer独自のものです。動作の組合せやその順番の記述に加えて、人と「ヒト、モノ、環境」との関係性までをルールとして記述することができるために、その人が置かれているコンテキストを把握することができるようになっています。

Interview_FUJITSU–2

MODE 武田:対象者が商品を見て何か興味を持っているのか、それとも単にフラフラしているだけなのか、 はたまた何か万引きしようとしているのか、そこまでわかるっていうところがすごいところで、まさにそこが導入ユーザーが本当に知りたいことだと思うんですよね。

園田様:これまでの技術だと、立ち止まったことまでは分かるんですが、何をやっているのか?何を手に取ったのか?までは分からなかったんです。Actlyzerだと手を伸ばして取った物まで分かるので、製品メーカーにとっては重要なデータになると思っています。

MODE 武田:これまで経験則としてなんとなく商品の位置の良し悪しはあったと思うんですが、それをデータとして測れるようにできたことは実はすごいことだと思っています。

Actlyzerの大きな強みは学習データ無しで導入できること

園田様:私達は、AIをベースとした技術開発を行っているチームですが、AIモデルを開発するためには大量な学習データが必要ということと、AIモデルを現場に展開した後のカスタマイズが難しいことが、ビジネスを進める上での課題でした。Actlyzerは「人の行動は、約100種類の基本動作の組合せで表現できる」という点に着目し、基本動作については学習済みのAIモデルを準備しておき、必要な行動は基本動作の組合せをルールベースで記述するという発想で開発を始めました。その結果、容易な導入と導入後のカスタマイズを実現し、ビジネスを拡大することに成功しました

MODE 武田:機械学習系のソリューションってそもそも学習が大変なことが多いですよね。使おうと思ってもまず学習データを用意してくださいということがよくあるんですけど、Actlyzerは少し違いますよね?

Interview_FUJITSU–3

豊田様:Actlyzerはルールを組み合わせると複雑な動作も検知できるようになっていて、基本的な100種類の動作は学習済みですぐに使えるというのが大きな特徴です。

MODE 武田:単にすごい技術を組み合わせて、実際使うのはすごく大変というプロダクトも多い中で、Actlyzerは実際に使う時に困るところがちゃんと考えられているプロダクトだなと感じます。

園田様:私達は、AIモデルの高速・軽量化にも注力しています。マルチカメラにも対応していますので、1台のxavierで複数台のカメラ映像を処理することができ、システムコストを抑えることができます。

MODE 武田:実際に現場で使うとなるとカメラが1台のみってことはまずなくて、複数台設置することがほとんどなので、1台でちゃんと管理ができるとコスト面だけではなく、管理やサポートもしやすいですよね。

Actlyzerの強み
  • 少ない学習データで行動分析が導入可能
  • 導入後のカスタマイズも簡単
  • 複数台のカメラも低コストで管理
  • クラウドに上げる前にプライバシー保護処理が可能

クラウドに繋がることで広がるActlyzerの可能性

園田様:これまでActlyzerはお客様ごとにオンプレミスでシステムを組む必要がありました。もちろん費用もかかるので、MODEのクラウドはちょうど欲しかったものに合致していました。クラウドに繋がることで、例えばコンビニ各店のデータを統合し、店舗ごとの行動分析データをまとめて比較することもできるようになりますよね。

また、エッジとクラウドが分かれていることもよかったです。AIとUIが分けられるので、UIのアプリケーションとAIモデルの開発にそれぞれ専念でき、開発効率が向上します。さらに、エッジとクラウドが分かれていることで、プライバシー面も強化できそうです。クラウドへは抽象化したデータや統計データなど処理済みのデータのみを上げることもできます。例えば個人が特定できないように顔をぼかすなどの処理をしたデータをクラウドに上げるようなことです。

豊田様:システム面もすごくよかったんですが、MODEの上野さんと武田さんの人柄にも惹かれました。 一緒にいいものを作っていきたいという姿勢でいてくれたので、フラットに相談もできました。別の会社ではありますが、同じチームとして取り組んでくれたことが私としてはポイントが高いなと感じています。

武田さんには我々の技術を提供し、MODEへの組み込みをすごくスピーディーにやっていただいています。さらに、こうすべきだという提案をいただいたり、技術的にすごく信頼しています。

MODE 武田:ありがとうございます。Actlyzerは本当にすごい技術だと思っているので、どんどん使ってもらえるように頑張らせていただいています。

Interview_FUJITSU–5

富士通とMODEのこれから

MODE 武田:まずは実際に幅広いお客様に喜んでいただけるものを一緒に作っていければと思っています。

園田様:小売業だけでなく産業系での作業時間分析と異常検知のニーズはあると思っています。多くの現場での利用を促進するために、ハードウェアのデリバリー周りを含めて他の企業とも連携できたらいいですよね。

MODE 武田:そうですね、共創という意味でこの2社だけではなく、もっと仲間を増やしていかないといけないですよね。

豊田様:あとは、グローバル展開をぜひ進めたいですね!

Interview_FUJITSU-7

園田様:映像は言語を介さないので、言語が違う地域でも活用ができると期待しています。

生物種が急に増えたカンブリア紀ってあるじゃないですか。あれって目がついたら急に種が増えたんですよね。それと同じだと思っていて、映像って機械の目で思いもよらない生物が出てきたように、思いもよらないようなソリューションが出てくることを期待しています。

本日は貴重なお話をありがとうございました。引き続きご協力をさせてください!
※掲載内容はインタビュー当時のものです。