[2019-JP] ENYチームのオフサイトMtg


パナソニック株式会社

インダストリアルソリューションズ社
Industrial Solutions Company, Panasonic Corporation
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事業開発センター
デバイス・ハードウェアの強みを生かし、新規事業としてサービス事業を行う新規事業開発部隊

中村 雄志 様 (後列一番右)
シリコンバレーをベースに事業を立ち上げるプロジェクトマネージャー

小西 恵大 様 (前列中央)
新規事業であるENYの技術サイド全部を見るプロジェクトのCTO

西小路 祐一 様 (前列右から2番目)
日本エリアの事業開発を担当。お客様にサービスを提供するオペレーション
推進者

業務委託ではなくパートナーとしての技術会社が必要だった

Panasonicは今年で102年目。ハードウェア中心の事業体から、これからは、AIやIoTを使った「サービス」のビジネスにシフトしていこうと成長方針を打ち出しています。デバイスを納入して終わりではなく、顧客体験をアップデートし続けることで新しい価値提供をし続ける「くらしアップデート業」を事業ドメインに、アプライアンス、ライフソリューションズ、コネクティッドソリューションズ、オートモーティブ、インダストリアルソリューションズなど、事業分野と地域別に7つのカンパニー体制を敷いていますが、新たなテクノロジーを創造する社内ベンチャープロジェクトは、これらのカンパニーには属さずに進められています。

シリコンバレーのマウンテンビューオフィスにて事業開発をしている、インダストリアルソリューションズ社の3名にお話を伺いました。
インダストリアルソリューションズ社は、データ収集するデバイスから収集データをアウトプットするデジタルUIまでの一連の仕組み「ENY Feedback」を展開しています。複合商業施設など人が集まる場所で、人の感情・要望・満足度を拾えるツール。お客様が目に付く場所に設置し、シンプルなインターフェイスでぱっとみた瞬間にすぐに自分の考えを表明できるフィードバックシステムである「ENY Feedback」。MODE Platformは、ENY Feedbackの一部として導入されています。

 

顧客の声・感情を収集する”ENY Feedback”

 -ENY Feedbackの活用シーンについて教えてください。
小西さん:アメリカでのユースケースですが、小売店でお客様がレジにたどり着くまで様々な体験をし、最後レジで会計をする時、「満足」「不満足」のどちらかを押してもらうことで今日の買い物の満足度をとるですとか、「今週のお買い得情報はいかがでしたか?」などレコメンドに対する結果を投票してもらったりなどがあります。満足度を測るとともに、「理由」も収集することもあります。例えば、むちゃくちゃ売れてる商品があったとして、なんで売れてるかまでは分からない。その目の前に「うまい・やすい・はやい」など「理由」が分かる簡単なsurveyを入れておきます。
Eメールのアンケートやsurveyはたくさんあると思うんですけど、時間かかりそうなものに関してはユーザーも回答してくれないっていうことはあると思うんです。瞬間的に押してしまうような、本当に直感で、「ユーザーに何でボタン押したんですか」って聞くと、「あったから押しました」っていうぐらいストレスフリーなインターフェースでユーザーの声を聞いていく。メールのやアプリの調査で聞く量とは桁違いのデータが取れるようになって、店舗やメーカーの商品開発を支援することができるんです。

中村さん:今まで仮説ベースでカスタマー・ジャーニー作ってっていう感じだったのが、例えばレイアウト変更・ラインナップ変更など施策後に、それがはまったのか、はまらなかったのか、が売り上げのPOSデータだけでなく、ユーザの感情に基づく定量化しにくいデータとしてもとることができます。

※ENY Feedback https://www.eny-fb.com/

ENY Feedback

メーカーとしてのパナソニックとIoTプロバイダーのMODE。提供する価値の最適化。

 -プロジェクト発足時の課題、MODEを導入した理由とは?
中村さん:2016年のプロジェクト発足当初は、ホテル向けにスマートホームのデバイスからサービスまで提供するというビジネスをしていましたが、2019年から商業複合施設やスタジアム向けのユーザーフィードバックを収集するシステム、今の形に転換しました。それまでの照明器具を動かしますとかロボット掃除機を動かしますみたいな機器制御ではなく、取ったデータをどうやってお客様に二次利用しやすい形で提供するか二次加工して渡すか、といった完全にデータビジネスに変わって。私はこれまで部品事業の人間だったので、ビジネスモデルの組み方やどうやってIoTのプロダクトを作ったらいいのかというのが自分達だけではちょっとできないなっていうのはありましたね。IoTとかデータにまつわるビジネスをどうやって作りこんでいくか、パッケージプロダクトにしていくかみたいなところです。試行錯誤が多かったですし、それがMODEさんと一緒にやっていくきっかけのいくつかの内のーつでもありました。

小西さん:以前は、IoTのend-to-endで提供してくれてるパートナーと組んでいたんですけど、そこはそのソリューションの中に閉じすぎていて。例えばお客さんにUIを提供しよう、データを提供しよう、と思った時に使えるツールというのが非常に限られていた。むしろほぼなかったというのがその時の状況です。MODEさんと出会ってそこでいろいろ試行錯誤させてもらったんですけど、やっぱり選定の理由は、クラウドからのデータを自由にWebでいつでもどのような形でもとれますし、僕らが作ったにUIにデータを繋げることができるので 、提供する価値の最適化ができるというのがよかった。私たちがこだわらなくてはいけないのはお客様に接する部分です。物理的なデバイスというUIと、お客さんが触れるアプリケーションとしてのデジタル側のUIと。その部分に関しては自分たちでしっかり作り込んで、それ以外の部分をMODEさんと組むことで問題は解決しました。

中村さん:そもそもデータをクラウドまであげるところがスムーズにいってなかったよね。前のプラットフォームでは。

小西さん: 3GとかWifiのコネクティビティの問題もありますし。以前のソリューションでは、ゲートデバイスの信頼性みたいなものが非常に未熟であったので、きちんとデータが届いていたか、ゲートウェイが動いていたのか確証が持てない。届いたデータがあることはわかるんだけど、「届いてなかったデータ」はないかが分からない。「データの到達保証」は非常に重要視していました。

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経験豊富なエンジニアによるサポートの拡充。デバイスとゲートウェイのインテグレーションもサポート。

 -MODEとの出会いは?
中村さん:2016年の秋ぐらいに初めて会って、12月とか1月にMODEのCEOの学さんに本社の門真にも来てもらってディスカッションして。その時はMODEを使うっていう判断に至らなかったんです。

 -その時は、なぜMODEではなかったのでしょうか?
中村さん:我々としてはデバイスに強みを持った上でIoTのサービスやりたいので、デバイスのデータをクラウドまであげたいと思っていました。だが、当時のMODEはデバイスとゲートウェイのインテグレーションとかそういうところはお客さんでやってくださいと。ゲートウェイまで来たデータをクラウド上で利活用しやすいようにすることがコアビジネスですと。2019年1月からMODEを使うと決めた理由がまさしくそこで、もちろんMODE社のコアはクラウド上でデータを2次利用しやすくというところでフォーカスされてますが、カバーするレンジがいつのまにか広がってて。デバイスからクラウドまでデータをあげるのがすごく大変だったって言いましたけど、その辺の経験豊富なエンジニアが増えてて、サポートしてくれるようになって。また、2016年にはなかった標準でこういうデバイスが繋がってますとかデバイスのインテグレーションもサポートできますという形に変わっていて、ハードウェアとか電子部品に強みを持つ私たちからするとすごく組みやすい形に変わった。弊社のエンジニアの満足度も高かったですし、私もプロジェクトマネージャーとして安心感がありました。

西小路さん:日本においても、お客様にサービスを提供するに当たりチーム内にシステムに関して高いスキルを持ったエンジニアが十分にいたわけではありませんので、サービスのインストールや運用時の技術トラブルに不安がありました。これに対しMODEさんがこれまで実際に市場で磨かれてきた技術力や知見に高い期待を寄せていました。

その道の熟練者達とOne teamとして仕事ができる

 -MODEを導入してから気づいたMODEのメリットはありましたか?
小西さん:まず、体制として受託ではないというところは非常に助かりました。僕らがリーチしていない領域の技術なので仕様が決められないところが多いんです。そこのところを、普通はこうですよ、とか良いやり方など提案があったんですね。 こちらからの提案に関してもすごく快くのってくれて。One team感がある。 体制としてすごく良かったです。 あとは、その道の熟練者が集まってらっしゃる、MODE技術メンバーって。誰と話しても気づきがある。例えば、データがクラウドに繋がるってとこでもWiFiにつないでデータをクラウドに飛ばせばいいんでしょうって思いがちなんですけど、実はその中にはいろんな接続を確立するための技術とかセキュリティに関する問題もあったりして。僕らはそこ全くわからないけども、そこら辺もデフォルトで提供されていて安心がもてます。 事例としてあったのが、シーザーズホテルっていうラスベガスのホテルがあるんですけど。そこでENY Feedbackを提案するために訪問した時、「このデバイスはネットワーク使うんだろ?セキュリティはどうなってんの?」って聞かれたんですね。その時にMODEさんにセキュリティ情報くれませんかといったらすぐでてきて。それを伝えたら向こうもOKとすぐなって、すんなり通ったというのがあって。MODEと組んでなければセキュリティの問題に答えられなくて落ちてたんだろうなと思うとぞっとしました。

中村さん:自分もその会議に同席していたのですが、シーザーズホテルって世界最大のエンターテインメント企業でしてそこのITセキュリティ部門の人達がずらっと並ぶような会議で。MODEとやった事前の準備がばっちりだったという例ですね。

西小路さん:我々の事業開発活動に真摯に向き合って伴走頂き、技術面だけでなく事業開発プロセスの観点からもフルサポート頂けたことで、活動が加速できたと感じています。

 

シリコンバレーのスタンダードが、MODE経由で入ってくる

中村さん:プロジェクトマネージャーとして2点良かったところを。1つ目は、シリコンバレーにヘッドクォーターがあって、東京にブランチがある点。それぞれの地域でハイレベルなエンジニアが揃ってるので、シリコンバレーのスタンダードが入ってくるし、日本のビジネスが分かったメンバーがインターフェイスとして対応するので、日本だけでビジネスやってるスタートアップからは入ってこないような提案とか視点が入ってきてそれはIoTのプラットホームが高品質で安定しているというプロダクトの価値に加え、価値が大きかったと思っています。
2つ目は、我々、業務プロセスがメーカー的なアプローチの仕方にどうしてもなってしまうんですけど。MODEのメンバーが日本のメーカーのいいとこも悪いとこもわかってたりするので色々合わせてもらって。擦り合わせなきゃいけないところが出たら1しか言ってないのに先の先まで全部分かってくれてあわせてもらえるそこはじゃあこうしましょう、ああしましょうと。申し訳ないですけどだいぶ頼らせていただいた点ですね。これもMODEを使う前はめちゃくちゃ苦労していました。そこで勝手に思うのはシリコンバレーにヘッドクォーターがありながら東京に支社があって、日本企業とか日本のメーカーがどうやって仕事をしているかといいうのをわかっている人たちが 多分多かったんだろう想像してて。それは本人たちにそういう風に言ったことはないんですけど感謝してました。

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インタビュー後記

Panasonic様とMODEが、お互いの得意分野を活かしあい、One teamとなってプロジェクトを推進しているという好例かと思います。
ユーザの感情を見える化する「ENY Feedback」の設計思想にとても興味を惹かれます。そして、そのサービスでMODEが採用されていることをとても嬉しく感じました。
「ENY Feedback」の今後の展開がとても楽しみです。本日はありがとうございました。